リコピンと言う人もあり、リコペンと言う人もある。Lycopeneをローマ字読みすればリコペンだが、英語圏の人の発音を聞くと「ライカピン」と聞こえる。ここではリコピンと言うことにする。 最近よくアクセスするプラス免疫編集部のサイト「 免疫療法のすべて 」の「がんに効く食べ物とは?」に「 トマト 」の項があり、そこを読むとトマトと前立腺がんとの関係を調査した結果が載っている。 米デトロイトのカルマノス・ガン研究所内科・腫瘍学科のオマール・クチューク教授が2004年11月26日、都内で開催されたセミナー「リコピンと21世紀の健康」(主催:イスラエルのライコレッド社)で、研究結果を公表した。 研究結果を解説した文献(日経メディカル)に当たってみた。 https://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/hotnews/archives/346920.html 「前立腺癌の 再発患者 70人を2群に分け、一方(37人)に1日にリコピン15mgを主成分とするサプリメントを、もう一方(33人)は同じリコピン15mgを含むサプリメントと大豆イソフラボン40mgを6カ月間投与した。 リコピン主体のサプリメントをのんだ群は、前立腺癌の指標となるPSA(前立腺特異抗原)値の上昇が有意(P=0.003)に抑えられていた。大豆イソフラボン併用群でもPSA値の上昇抑制傾向が見られたが、有意ではなかった(P=0.25)。 70人のうち、内分泌療法が無効となったホルモン耐性前立腺癌の25人で結果を分析しても結果は同様だった。リコピンを主体にしたサプリメント投与群は、PSA値の上昇を有意に抑えた(P=0.025)。『 内分泌療法が使えない患者(再燃がん)にもリコピンはプラスに働く 』(クチューク教授)ようだ。」 つぎに、 前立腺がん診療ガイドライン (2016年版)の「大豆,緑茶,トマト等に含まれる機能因子は前立腺癌の予防に関与するか?」(p.30)のリコピンに関連した部分をコピペする。 「4.リコペン リコペンはトマトに最も多く含まれる赤い色素で,抗酸化作用が強いとされている。トマトソースを週に2回以上摂取した群では前立腺癌の発症が有意に抑えられていたのに対し,野菜のトマトでは差がなかった 。2004 年のメタアナリシスでは,トマトの消費と前立腺癌のリスクには少ないながらも...