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佐藤典宏医師のYouTube動画 2020年09月17日

外科医_佐藤のりひろ氏が解説した「糖質制限(ケトン食)でがんは治るのか?エビデンスは?」というタイトルのYouTube動画を見つけた。↓https://www.youtube.com/watch?v=TdTeGlm-V3Y医師は、がん患者には糖質制限が望ましいと言われ、その理由として、3:15あたりから、「がん細胞にブドウ糖を与えると増殖や運動能力が高まる」「血糖上昇によって分泌されるインスリン(およびインスリン様成長因子)ががんを進行させる」「血糖値が高いがん患者は予後不良(生存期間が短い)」などと言った解説が、根拠をあげながらなされている。結論は6:30あたりから始まり、「今あるがんを糖質制限で治すことは難しい」ものの、「高血糖を防ぐことで一部のがんの進行を遅らせることができる」、「長期的な視野からがんの再発(あるいは、新しいがん)を防ぐ目的で使える」と、糖質制限の効用を述べておられる。この佐藤のりひろ氏の解説動画を見て、血糖はもちろん、インスリン、インスリン様成長因子(IGF-1)にまで触れられていることは、素晴らしい洞察力だと思った。いままで私が考えてきたこと、日記で書いてきたこととほぼ同じ内容であり、「我が意を得たり」という感じである。ここに記録にとどめ、読者の方と共有したいと思い、この日記にあげた。佐藤のりひろ氏は、今年の五月あたりからYouTube動画を精力的に配信されているようである。本も何冊か出されているので(「がんにならないシンプルな習慣」など)、そのうちに目を通そうと思う。

ホルモン治療と糖質制限食との関係 2020年09月08日

2020年09月05日の日記で「前立腺がん細胞はアンドロゲンが結合する部位をもっており、これをアンドロゲン受容体(androgen receptor: AR)という。ARにアンドロゲンが結合すると、その結合体が核内へ移行しDNAに作用することで、がん細胞の増殖がおこる」と書いたが、ほんとうは「がん細胞の増殖がおこる」でなく「がん細胞の増殖のスイッチが入る」である。アンドロゲンがARに結合しても、がん細胞の増殖のためのシグナルが発せられるだけで、実際にがん細胞が増殖するにはエネルギーが必要である。ブドウ糖を血液から取り込み、このブドウ糖をエネルギーにして、初めてがん細胞が分裂することができる。福田一典医師が、「がんの中鎖脂肪ケトン食療法」という題の文章で、このあたりのことを分かりやすく説明しておられる。http://www.f-gtc.or.jp/ketogenic-diet.html「がん細胞は車で例えると『アクセルとブレーキが故障して暴走する車』のようなものです。がん遺伝子の活性化は『アクセルを踏み続けた状態』であり、がん抑制遺伝子が働かないのは『ブレーキが壊れた状態』と同じです。このような暴走車を止める手段として、燃料タンクから燃料を抜いたり、エンジンを制御する電位系統を止めるなどの方法があります。」前立腺がんの場合、この「エンジンを制御する電位系統を止める」というのがホルモンを遮断する療法(ADT)であり、「燃料タンクから燃料を抜」くのが糖質制限(ケトン食)療法である。他に「車を壊す」という手もあり、手術や放射線にあたる。ホルモンを遮断する方法は速攻で効くが、長期間やるとがん細胞が耐性を持つようになる。食事療法はゆっくり効くが、がん細胞だけでなく正常細胞もブドウ糖を取り込みにくくなる。そこで正常細胞に影響が出ないように、ケトン体を利用する。すなわち正常細胞はケトン体をエネルギーに変換できるが、がん細胞はできないという点に注目して、糖質制限をして身体にケトン体がたくさん出るようにし、がん細胞だけを兵糧攻めしようという考え方である。これにも問題があり、赤血球や肝細胞はブドウ糖しか利用できず、ケトン体を利用できない。しかし人間の身体はよくできており、食事から糖の提供がない場合でも、肝臓が蛋白質などを元にして最低限のブドウ糖を作ることができる(糖新生)。 糖新生は四…

アンドロゲン受容体バリアントAR−V7 2020年09月05日

ホルモン治療をやっていると、前立腺がんは、最初、ビカルタミドなどの古典的な抗アンドロゲン・ホルモン薬に感受性を示すが、続けていくうちに効かなくなると云われている(最後までビカルタミドが効いた人もいる)。そこで、新規治療薬として、引き続き、または条件によっては私のように始めから、エンザルタミドやアビラテロンを投与するが、新規治療薬もまた効かなくなると云われている(ずっと効き続ける人は当然いると思うが、そういう人はインターネットを検索しても、いまのところ見つからない)。このように、ホルモン治療薬に抵抗性を示す前立腺がんを去勢抵抗性前立腺癌(castration-resistant prostate cancer;CRPC )と云う。細胞レベルで見たCRPCの特徴とはなにか? 自分なりに調べてみた。前立腺がん細胞はアンドロゲンが結合する部位をもっており、これをアンドロゲン受容体(androgen receptor: AR)という。ARにアンドロゲンが結合すると、その結合体が核内へ移行しDNAに作用することで、がん細胞の増殖がおこる。上にあげたようなホルモン治療薬は、アンドロゲンがARに結合するのを阻害することで、前立腺がん細胞の増殖を防止するわけである。ところが最近、アンドロゲンが結合するはずの部位が欠損した、ARスプライシングバリアント(ARの一部が欠損した変異体)が存在することがわかってきた。ARスプライシングバリアントにはいくつかの種類があるが、その中でも最も治療耐性を示すAR−V7というやつが注目されている。AR−V7が出現した前立腺がん細胞は、アンドロゲンの存在の有無に関わらずARが恒常的に活性化されている。したがって、ホルモン薬剤耐性を示し、去勢環境下においてもがん細胞の増殖機能を亢進する。エンザルタミドやアビラテロンをいくら投与しても効かないので、こいつに取り憑かれたら非常にやばいことになる。ただ、ドセタキセルなどの化学物質抗がん剤はそれなりに効くようである。これは他の前立腺がん細胞と同様である。AR−V7の出現を予防する方法があるかどうか、インターネットを調べていると、ルテオリンという抗酸化成分が有効であることが、名古屋市立大学大学院医学研究科によって発表されている。https://medical.jiji.com/topics/1457?page=2特…

ゲルソン療法はすでに令和の化石的存在 2020年09月01日

インターネットで、内分泌(ホルモン)療法をして前立腺がんが治った方の記事を読むと、多くの方が、ゲルソン療法という食事療法をしておられる。例えばゲルソン療法を実施して前立腺がんが劇的に治った人として渡邉勇四郎医師がおられ、本も出している(「ゲルソン療法でがんを消した人に再発はない」ATパブリケーション)。ほかに癌克人さん時遊旅さんがおられる。星野医師がゲルソン療法を日本人向けに改良した星野式ゲルソン療法もある。それをさらに改良した済陽高穂医師の済陽式というのもある。最近になって、ゲルソン療法に批判的な医師、栄養士が出てこられた。例えば福田一典医師、古川健司医師。ここで古川健司著「ケトン食ががんを消す」(光文社)を参照すると、ゲルソン療法の問題点が浮き彫りにされている(同著の112頁から129頁)。つまりゲルソン療法は再発や予防を目的としては確かに有効だが、すでにがんが進行している場合、正常細胞だけでなくがん細胞も元気にする要因が入っているというのである。例えばゲルソン療法が勧めている玄米は、GI値はやや低いものの、白米と比べて糖質の含有量に大差ないこと、果物・野菜ジュースを大量に飲むことが勧められているが、ビタミンやミネラルの補給にはよいかもしれないが、糖質の摂取過多になること、など。私も古川医師にまったく同感で、ゲルソン療法をすると「糖質過剰摂取」、「高炭水化物食」になるというのが一番の問題であると思う。例えば人参ジュースを毎日1.5L飲むと、人参が毎日1kg必要になり、これだけで65gの糖質になる。2019年12月14日の日記に書いたように、一時、玄米や全粒粉麺を摂り入れたことがあるが、排尿感が悪化してきたため、こわくなって中止した経験がある。では、ホルモン療法をして前立腺がんが治った方々は、なぜ、ゲルソン療法を採用したのか? 私なりに推測すると、インターネットでいま有名になっている方々の発病時期は、いまから10年以上前であり、そのころ食事療法はゲルソン療法しか知られていなかったから。ゲルソン療法で成功した人ばかりインターネットでもてはやされているが、三谷文夫さんのようにゲルソン療法を忠実にやって、最初持ちこたえたが、最後には増悪してしまった方もいる。実際の成功率はもっと低いかもしれない。現在、新しい食事療法が提案されている。福田一典医師の「ケトン食」、古川健…

牛乳や乳製品は大丈夫?--インスリン様成長因子 2020年08月29日

インスリン様成長因子−1(IGF−1)というホルモンがある。インスリンに非常に良く似た構造を持ち、細胞増殖・分化の誘導、細胞死の抑制を促進する因子で、肝臓から分泌される。また、インスリンがIGF−1の産生を増加させることも知られている。IGF−1は外からも摂ることもでき、牛乳や乳製品(チーズ、生クリーム、バター、ヨーグルト)などに多く含まれる。生殖系の細胞、例えば乳腺細胞や前立腺細胞は、IGF−1受容体を多く持っており、IGF−1を取り入れて、母乳を分泌したり精液を分泌したりする。生殖年齢を過ぎた人、つまり老境に差しかかった男性がこのホルモンを多く摂ると、非常にまずいことになることが想像つく。すなわち、IGF−1は、もう成長する必要のない前立腺細胞においてがんの発生、分裂を促してしまうのである。前立腺がん細胞がIGF−1を取り込む作用を説明すると、IGF−1はがん細胞の細胞膜にあるIGF−1受容体に結合する。IGF−1受容体は細胞内のインスリン受容体基質IRSに結合し、インスリン受容体基質IRSを通してがん細胞の増殖、浸潤、転移を促す信号をがん細胞のDNAに伝える。なぜかアンドロゲン受容体の機能と似ている。乳製品、牛乳、チーズ、ヨーグルトの摂取量と前立腺がんリスクとの関係を調べた国立がん研究センターの多目的コホート研究がネットに載っていたので、紹介する。https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/317.html「平成7年(1995年)と平成10年(1998年)に、岩手県二戸、秋田県横手、長野県佐久、沖縄県中部、茨城県水戸、新潟県長岡、高知県中央東、長崎県上五島、沖縄県宮古、大阪府吹田の10保健所(呼称は2008年現在)管内にお住まいだった、45~74歳の男性約4万3千人の方々を平成16年(2004年)まで追跡した調査結果にもとづいて、乳製品、飽和脂肪酸、カルシウム摂取量と前立腺がん発生率との関連を調べました。 乳製品、牛乳、チーズ、ヨーグルトの摂取量によって4つのグループに分けて、最も少ないグループに比べその他のグループで前立腺がんのリスクが何倍になるかを調べました。その結果、乳製品、牛乳、ヨーグルトの摂取量が最も多いグループの前立腺がんリスクは、最も少ないグループのそれぞれ約1.6倍、1.5倍、1.5倍で、摂取量が増えるほど前立腺がんの…

糖質制限は危険? 2020年08月24日

病気発覚時16だった私のPSA値も、2020年08月17日の日記に書いたとおり0.009まで下がり、骨に移ったやつらも一部消え、一部小さくなっている。これからも治療を続け、自分の病気がさらに良くなることを願う。私は、ホルモン治療と同時に糖質制限食を始めたが、これも続けたいと思っている。というか、いまさらやめられない。明日から普通の食事に戻って白米、玄米、パンを食べ出すと、短期的には、食後血糖値が上昇して、いままでのんびりと働いていた膵臓のβ細胞に急に負荷がかかり、インスリンをすぐに出せず、遅れて出すので血糖値は急降下し、結局血糖値の乱高下という6月17日の日記に書いたような状態になるだろう。普通の食事に戻ると今後、膵臓の負担が増えることは間違いない(老人👴には好ましいことでない)。最大の問題は癌に対して長期的にどうなるかである。なにが起こるかわからない。そこで私は、糖質制限食をこれからもずっと、もしかしたら自分の生きているかぎり続けようと思っている。しかし長期間、糖質制限食を続けることの安全性について、気になるうわさが耳に入ってくる。「脳心血管系疾患になる確率が上がり、寿命が短くなる」と言う。糖質制限に警鐘を鳴らす人たちは、糖質制限をするとカロリーを補うために脂質やタンパク質を大量に摂るようになり、血管に悪玉コレステロールが溜まっていき、その結果、血管が傷み、脳梗塞や心筋梗塞を起こす可能性がどんどん高まっていく、と言うのである。しかし私の信頼する京都高雄病院の江部康二先生が「ドクター江部の糖尿病徒然日記」で反論してくれている。http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-category-33.html「長期的安全性について。糖質制限食と『脳心血管疾患』について考えて見ます。これらは、冠動脈疾患や脳卒中のことですので、ベースには動脈硬化の問題があります。糖質制限食で動脈硬化のリスク要因となる『コレステロール、中性脂肪、血糖、血圧、肥満など・・・』全てが改善しますので少なくとも理論的には、動脈硬化の予防になると思います。」と言われている。さらに江部先生は、糖質制限食の安全性を示す長期的エビデンスとして、4つの信頼度の高い研究を紹介されている(ここでは省略)。私としては、断然、江部先生に肩入れする。糖質制限が安全であるなによりもの証拠として…

体重、体脂肪率が上昇 2020年08月22日

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ホルモン療法(CAB)をやっていると太る、とよく云われる。糖質制限をすると体重は減少する。私の場合、両方をやっているので、体重の推移は複雑である。去年の11月ごろに、ホルモン療法と糖質制限をほぼ同時に始めた。体重(月平均値)のグラフを見ていただくと分かるが、去年の11月から今年の2月まで、緑の破線で示すように急激に落ちている。このときは糖質制限のダイエット効果がまず現れた、と見ている。しかし、今年の2月から8月までゆっくりであるが上昇している。糖質制限の効果がだんだん薄らいでホルモン薬が徐々に身体に馴染んできたようである。それとカロリーオーバー気味の食事。
最近、皮下脂肪が目に見えて増えてきた。全体にぽっちゃりとまではいかないが、腕や脚や腹が丸みを帯びてきた。そこで体脂肪率(月平均値)のグラフを見ていただくと、今年の2月に底を打って、そのあと上がりっぱなしである。このままでは肥満体型になってしまう。この上昇傾向に歯止めをかけるには、例えば、一番よく摂っている油(MCTオイル)を減らすと手っ取り早く解決するかな、と思う。一食を抜くという方法もある。


がん患者の血液データ 2020年08月21日

私が信頼をおいている分子栄養学者_吉富信長氏の「栄養チャンネル信長」の動画https://www.youtube.com/watch?v=7YtuOM1UfHw&t=939sに「ガン患者さんに共通する血液検査データの特徴とは?」がある。早速動画を見てみると、ガン患者さんの血液は、(1)ビタミンD濃度が低い、(2)EPA/AA比が低い、(3)アルブミン値が低い、(4)CRP値(炎症の指標)が高い、(5)白血球数が少ない、(6)好中球が多くリンパ球が少ない、(7)空腹時血糖値が高い、などの特徴があるそうだ。ということは、前立腺癌を発生させない、増やさないためには、これらと反対のことをすればよい。(1)ビタミンD濃度: 私の2020年04月10日の日記に全部述べているが、要約すると、ビタミンDは癌細胞の増殖の抑制、アポトーシスの促進などの作用がある。日光浴(例えば露天風呂で日光浴)が手っ取り早く、あとはサプリで摂る。(2)EPA/AA: AAとはアラキドン酸のことで、血中のオメガ6脂肪酸のことである。EPA/AA が低いということは、炎症が亢進しやすいということである。改善するには、オメガ6系の油を極力控えて、オメガ3系の油を摂ること。青魚を食べる、亜麻仁油、荏胡麻油を摂る、DHA/EPAのサプリを飲む、などである。(3)アルブミン値: 血液中の蛋白質のことである。蛋白質を積極的に摂取する。ただし牛肉、豚肉、加工肉などは、蛋白質は多いものの動物性の飽和脂肪酸を含むので、週一、二回くらいにとどめる。蛋白質を摂ることを全般に制限しているゲルソン療法は、あぶない、と私は思う。私が最も参考にしている古川健司「ケトン食ががんを消す」では、がん治療のためにはアルブミン値を4以上にキープすることが大切と言っている。ちなみに私の直近9ヶ月のアルブミン値の最低値は4.0、最高値は4.5、平均値は4.25である。(4)CRP: 体内のがん細胞によって引き起こされる炎症反応に対応する炎症マーカーである。炎症反応を抑えるには、どうすればよいか動画では言わなかったが、古川健司「ケトン食ががんを消す」には、動物性の飽和脂肪酸の摂取を極力控えること、EPAを多く摂取すること(EPA/AAを上げるのと同じ)、が書かれている(98ページあたり)。(5)白血球、(6)好中球、リンパ球: まとめて言…

おやつ@糖質制限 2020年08月20日

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糖質量一日20g〜30gといったスーパーケトン食をやっている方はたぶん、おやつを食べることもできないと思うが、私はゆるやかにしているので、毎日おやつを食べている。ただし、一食あたり糖質10gを目標にしており、砂糖やブドウ糖果糖液糖を含むような一般向けのお菓子は敬遠している。糖質制限している人たちがリブレを使って、食べるまえ、食べたあとの血糖値の変化をレポートしてくれている。例えば、むっちゃんの「グリコSUNAOのバニラとハーゲンダッツのバニラで血糖値の変化を比較してみた!!」なんて言う動画があって、https://www.youtube.com/watch?v=lteB8Qey06U2:00あたりにグラフが出ているが、グリコとハーゲンダッツとで、食べたあとの血糖値の上がり方がぜんぜん違う。ハーゲンダッツは砂糖を含むので血糖値が100からいきなり130まで上がって、そのあと100まで急激に落ちている。この落ち方はインスリンが多く分泌されたことによる。こんな動画を参考にして、ロッテのゼロ、明治のオリゴスマート、グリコのSUNAO、シャトレーゼの糖質を考えたシリーズ、無印良品のシリーズなど、糖類の少ないお菓子を選んでいる。今日は豆乳カフェラテと、SOYJOYと、糖類ゼロのチョコレートをいただきます。