体温の日変化とトレーニング 2021年03月10日
PSA値は去年の11月まで0.008で安定していたのに、12月に0.010、今年の1月に0.013と有意な上昇傾向を見せた。このまま放っておくとさらに上昇が続くことが予想され、ついには去勢抵抗性(CRPC)の烙印を押されること必至と思われた。私はこの事態を未然に防がなければと、睡眠前のトレーニングを導入し、血糖値を下げて寝て、夜中にがん細胞がブドウ糖にありつけないようにして、やつらの増殖の息の根を止めることを試みた。まさにワールブルク効果の夜間版である。その結果、PSA値はふたたび0.010に下がった。
まず、なぜ夜間血糖値に注目したのかを説明したいと思う。ここにJeanne F. Duffy他「老人における早い起床時間に関連する遅い内因性概日最低温度」(01 NOV 1998)
https://doi.org/10.1152/ajpregu.1998.275.5.R1478
という論文からとったグラフがある。
黒丸が健康なアメリカ人高齢者(44人(女25人、男19人)、平均年齢68.3歳)の深部体温の平均値の時刻変化を表し、黒い横バーが睡眠時間を表す。白丸は若者(平均年齢23.4歳)の場合である。
このグラフから、高齢者の深部体温は22時頃から低下し初め、寝ている間ずっと低い値を保ったままであり、起床と同時に上がり始めることがわかる。
低い温度が好きながん細胞の活動時間は人間の睡眠中であり、昼間はおとなしくしている。つまり、完全に夜行性である。
一方、がん細胞、特にCRPCのやつらは、正常細胞の数倍の血糖を取り込むことが知られている(私の2020年07月04日の日記参照)。
よって、がん細胞の活動する睡眠中に血糖値をうーんと下げる工夫をすれば、効果的にやつらを飢餓状態に追い込むことができる、と考えた。
また、トレーニングが食後血糖値を下げる効果があることは、糖尿病の治療でよく知られていることである。
そこで、寝る前にトレーニングを行って血糖値を下げておき、そのまま寝ると良いのではないかということに気がついた。睡眠中は肝臓からのブドウ糖の補充も少ないはずなので、低血糖状態を、少なくとも起床時刻まで保つことができるかもしれない。起床時刻までは無理でも、就寝後数時間は保てるかもしれない。
ほんとうにうまく行くのか、という懸念はあったが、なんでもやってみよう、という精神で、実際、就寝前の運動をやってみたら、結果オーライであった。自覚症状としては、夜間排尿回数が減っただけでなく、夜間排尿時の残尿感が減った。PSA値0.013だったころは微妙に尿が残っている感じがあり、1~2時間後またトイレに行く、ということがあった。就寝前のトレーニングをやったその夜から、1回ごとに全部出きった感じになった。これは、前立腺に巣食っているやつらがブドウ糖切れで元気をなくし、ぐったりとしてきた現れだと私は思っている。それ以後、毎夜トレーニングをやった。比較的快適な夜間生活が一月半続いた。そして、昨日のPSAの低下(0.013→0.010)である。
あとで思い出したが、PSAが0.013に上がったあと、トレーニング以外に、いままでしていなかったことを始めたことがある。それは就寝前メラトニンを飲みだしたことである。メラトニンの効用については2021年01月25日の日記に書いた。このメラトニンとトレーニングとの相乗効果かもしれないという気もしている。メラトニンはこれからもずっと飲み続けるつもりである。
こうやって自慢げに書いているが、PSA値が一回下がったくらいで安心できないことは言うまでもない。次の採血の結果(4月19日)を見ないといけない。ただ夜間排尿時の残尿感は今もよいので、次も期待はしている。いま私がしなければならないことは、一にも二にもトレーニングである。さあ、頑張ろう!
(参考)「『筋トレ』でがん生存率アップ:がん患者さんに筋力トレーニングをすすめる理由とメニュー」(がん情報チャンネル)
https://www.youtube.com/watch?v=UEHB9IL0HhU
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