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今後の戦略 2024年12月07日

11月19日、2度目のテルビウムTb治療をオーストラリアのパースで完了した。 日本に帰って、ALP、PSAを測定したら、 ALP=368(2度目のテルビウム治療前は531)と下がっていた(PSAは 30台後半で動かず)。 主治医曰く、「ALPが下がってきたのでPSAはそろそろ下がってもおかしくないです。白血球の数値は良く、内臓への転移も見られません」そのことを踏まえて、主治医と今後の方針を検討した。 (1)まず今も続けているホルミシス治療(ラドン吸入)は最初の1ヶ月効いただけ、そのあとさっぱりなのでやめたいと言ったら、主治医も異論はないがラドンは急にやめないほうが良い、縮小していきましょうということになった。 (2)次のオーストラリアでのPSMA治療について:面談でSingh先生はアクチニウムAcを勧めるだろう。アクチニウムは最後の切り札であり、テルビウムよりも一段と効果を望める薬である。我々としても早めに、特に、ジェネシス・ケアにAcの在庫のあるうちに治療してもらいたいから、その話が出たら乗ろうということになった。Acの治療回数は2回を予定する。最初のPSMA治療から数えて6回になるが、主治医によるとドイツでも治療回数6回は標準らしい。ただ、予算を立てておきたいので、見積もりをもらうことにした。 (3)PSMA治療が終わった後、新規ホルモン剤ニュベクオ(ダロルタミド)をはじめる。私はザイティガとイクスタンジは経験あるがニュベクオは飲んだことがない。ニュベクオは抗がん剤との併用でないと健康保険がきかないから、抗がん剤(ドセタキセル)も併用する。ただし抗がん剤の副作用が目立つようなら抗がん剤を途中で中止し、ニュベクオのみとする。このホルモン剤が効いてくれることを祈る。 途中で、万一PSAが上がってくるようだと、オーストラリアに単発でTbまたはAc治療を受けに行くことがあるかもしれない。

Singh先生とのオンライン面談 2024年10月29日

「調子はいかがですか?」 「特にわるく感じるところはないです」 「採血検査結果をみても、白血球、ヘモグロビン、血小板、腎臓、肝臓の数値は悪くなく落ち着いています。PSAは36.1→36.6と横ばいで、コントロールできていると言えます。ALP、CRPは若干下がっています。このまま治療をつづけましよう」 次回もテルビウムTbと思っていたら、「アクチニウムAc治療もできるようになりました」とのことだ。 「ただ、アクチニウムをやるなら他の患者さんと同日にやりたいので、日にちの調整が必要になります」 わたしはすでに次回のフライトを予約しているので、アクチニウムになるなら予約変更が必要になるかもしれない。 「他の患者さんにもアクチニウムを希望するかどうか聞いてみます。またアクチニウムは、他の薬と比べて値段が高くなるので、見積もりをお出ししましょう」 うちの主治医の意見は、いまのところテルビウムが効いているので、次回もテルビウムにして、アクチニウムはその次検討すればすればどうかとのことだ。 ニュベクオの話は出なかった。 結局、Shingh先生が折れて、次回も予定どおり(アクチニウムでなく)テルビウムと決まった。11月19日にオーストラリアのパースで治療を受ける。

ダロルタミド(ニュベクオ) 2024年10月05日

2024年09月11日にしたSingh先生とのオンライン面談の続き: 「ホルモンに関してどんな治療をしてますか?」 「リュープリンと、デノスマブ(ランマーク)をやっています」 「テルビウム治療が終わったら、経口ホルモン剤も考えましょう。アビラテロン、エンザルタミド、ダロルタミドなど。とくにダロルタミドがおすすめです」 私がアビラテロンもエンザルタミドも効かない去勢抵抗性になっているのをご存知のはずだが、Singh先生の意図はどこにあるのか? テルビウムの治療間隔が8週間あるのでその間のつなぎとして考えているのか? そもそもダロルタミドはこんな去勢抵抗性がんに効く? いずれにしてもSingh先生のおっしゃることは絶対なので、ダロルタミド(商品名ニュベクオ)を検討することになった。薬はもちろん日本で用意し日本で服用する。ただダロルタミドは遠隔転移のある場合、ドセタキセルとの併用でなければ健康保険が適用されないので、ドセタタセルも復活させることになった。抗がん剤はできるだけ身体に負担が出ないように低容量にします、具合が悪くなったらはすぐにやめます、という主治医の方針である。

テルビウム治療_1回目 2024年09月24日

昨夜遅く飛行機でパースに着いてタクシーを乗ってホテルに入った。今朝、病院の迎えの方の運転でホテルを出てジェネシスケア本院のある建物に着いた。 ここにはPSMA治療を受ける患者さんが日本だけでなく全世界から集まってくるそうだ。私の隣で治療を受けている方はレバノンと言っていた。Shingh先生も居たし、通訳の方が経験豊富で何でも教えてくれた。 PSMA/Tb治療を受けた。テルビウムT bは新しい治療薬で、臨床実積はまだ一年しかない。効き目は、ルテチウムLuとアクチニウムAcの中間くらいとのこと。ロシアやウクライナからAcの入手が途絶えているいま、Acの代わりとして注目されている。 私のがんにはLuが効かないことがわかったので、このTbにかけるしかない。どうかPSAが下がりますように。

Singh先生とのオンライン面談 2024年09月11日

「調子はいかがですか?」 「良好です。赤血球が増えて、肌や爪の色がよくなりました」 「確かに血液データは改善されています。それは骨髄に巣食っていたがんが減ったからでしょう。またリンパ節への集積も減っています。ただ、骨の外皮の部分に新しい集積がみられます。PSAが少しずつ上がっているのはそのせいです。つまり、よい傾向と悪い傾向とが混在しているといえます。そこで、いまのルテチウムLuでなく、テルビウムTb-161というもっと強力な治療薬に変更することをおすすめします。これはルテチウムと同じベータ線を出す薬ですが、飛程の短いオージェ電子も出すのでより強力です。私としてはこれがよい戦略だと思います」 「了解しました」 テルビウム161 半減期6.9日 「ただテルビウムはオーストラリアのパースでのみ治療可能です。9月24日にパースに来て下さい。」 パースとなると、日本からの直通便はなく乗り継ぎになる? 病院はパースの マードックというエリアにある Genesis Care Cancer Treatment Centre だそうだ。 「わかりました。この病院で入院することはありますか?」 「入院はありません。あと、アクチニウムAcについてはロシアの軍事侵攻で供給が止まっていたのですが、また再開するという話がありますのでアクチニウムも将来の候補になります。また、テルビウム治療が終わったあと、経口ホルモン剤の併用も検討しましょう。ダロルタミドがおすすめです」 PSAがじわりと上がってきているので不安だったが、このSingh先生の話しを聞いて、少しほっとした。

ルテチウムが効いてない 2024年09月09日

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PSMA/PET検査の結果 2024年05月29日撮影 2024年09月09日撮影 上のはPSMA治療前に撮ったPET画像。下は2回のLu治療後の画像。見比べてあまり代わりばえがしない。主治医によると、後の画像では、左の肩のあたりにがんの新しい集積が見られる、しかしリンパ節に巣食っていたがんは消えている、とのこと。 このように、 がんの新しい集積があるなど、 ルテチウムが効いていないようなので、オーストラリアの医師からテルビウム治療を勧められた。これはルテチウムが効かない患者さんに対する、次の治療とされている。

2回目のLu治療が終わった 2024年08月08日

今回、6週間後はゴールドコーストの病院でLu注射を実施した。注射後、30分で身体から出る放射線(ガンマ線)濃度が落ちたということで病院から解放された。 その後、倦怠感が来るかもしれないが、4日目の今の時点では大したことはない。ただ口内の渇きがある。 自分の顔色や爪の色をみると、骨髄が回復してヘモグロビン値が上昇したことの表れか、少し赤みが戻ってきている🎵 次の3回目の治療の前に、オーストラリアの医師のリクエストで、日本でPSMA/PET検査をしてその結果を送る予定である。治療前に撮った初回PET画像からどれだけ変わっているかが見どころである。

ヘモグロビン値が改善!  2024年08月02日

来週は2回目のPSMA/Lu治療に行くので、オーストラリアの医師から、日本で最新の血液検査をしてほしいと言われた。 今日、検査した結果、ヘモグロビン値が今までずっと7.0〜8.0g/dLと低迷していたのが、いきなり12.6g/dLに上がっていた。 正常値である。 神戸の主治医もこの変化には驚いたようで、「ヘモグロビンが12.6まで改善しています。骨に浸潤している癌が縮小している結果だと思います。PSAも下がってくると思います。今まで経験したことのない、驚くべき結果だと思います。」 PSMA治療をたくさん経験している主治医から飛び出した驚きの言葉だ! 初めて赤血球を輸血したのが去年の9月21日。それ以来約1年間、ずっと貧血状態が続いていたのだ。 「ラドン吸入とPSMA治療の併用がよかったのか?」と主治医が言う。

オーストラリアの医師との面談 2024年7月31日

Aviral Singh先生とのオンライン面談: 治療後、数日、倦怠感が出るのは普通のことです。 ホルミシス治療は続けています か? −−週1回ラドン吸入をしています。ホルモン治療は? −−リュープリンとデノスマブを受けています。了解。 1回目の治療のあと、血液検査結果を見ると、ヘモグロビンも安定しており、輸血の必要はない。腎臓の数値も良い。あなたの身体はこの治療に十分耐えられる。 PSAの上昇も抑えられている(25.1 →29.5、コントロール良好)。治療前はダブリングタイムが1ヶ月だったのが、4ヶ月に延びている(もっとも日本の主治医からは、1回目の治療が終わっても死んだがん細胞が残ってPSAを出しており、経験上、PSA値が上がることが多いと聞いている)。 次回の治療は8月8日(木)、オーストラリアのゴールドコーストで行います。Luの投与量は前回と同じ8GBqとします(これは標準の投与量より多いそうだ)。 日程に余裕を見て、8月5日(月)関空出発と決めた。航空機とホテルの予約をした。

1回目のLu治療が終わった。2024年06月28日

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  PSMA/Lu治療のためにオーストラリア、シドニーの病院に来ている。一緒に来ているのは神戸の主治医、現地の案内役の方(オーストラリア在住の日本人)、妻そして僕の四人だ。こちらは真冬だけど、日本の四月くらいの寒さ。 オーストラリアの医師(Aviral Singh先生という)、 病院のスタッフ を含めて皆、親切で丁寧。Singh先生の指示によるLuの注射が終わると、身体から出る放射線を何度か測定され、3時間後濃度が下がったところで病院から解放された。入院なし(これは大きなコストの節約になる)。 副作用は倦怠感と、突然の骨の痛みと言われたけれど、前者は我慢する、後者は痛み止めで対応できる。総じて抗がん剤よりも軽いそうだ。 4週間後、血液検査をする予定だけれど、1 回のLu注射だけでは 経験上、PSAは下がらないことが多いという。これは死んだがん細胞が残っているからだそうだ。2回目以後のLu注射の結果が注目となる。 Lu注射は最低4回やる。間隔は6週間から8週間。どの回数、間隔になるか血液検査の結果、特にヘモグロビンの量、腎臓の数値をみてから医師の判断になる。 オーストラリアにいる間、案内役の方はどこに行くにしても車🚗で案内してくれる 。 話題豊富で楽しく過ごせる。 Lu治療で良い結果が出ることを祈る・・・

オーストラリアで治療予定 2024年06月11日

今日、オーストラリア在住のコーディネータの方(日本人)が神戸のクリニックに来られて打ち合わせした。日程が急遽決まった。 6月26日夜ブリスベンに向けて関空を出発、6月28日現地でPSMA/Lu治療、6月30日関空に向けて帰る。 むこうではコーディネーターの方が車の送迎、案内などしてくれるので、安心して治療に専念できる。しかも神戸の主治医も現地の病院まで同行してくれる。 主治医の策定した計画では、6週間おきにPSMA/Lu治療して、これを合計4回行う。治療と治療の間はラドン吸入で持たせる。

縮小維持を図れるか? 2024年06月05日

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今日PSMA-PET/CTの検査画像を見せてもらった。 頚椎から脊椎、肋骨、骨盤(特に右側)にかけてがんが散らばっている。なんと黒いことか! しかし画像は唾液腺にもあるし、お腹のあたりの黒い大きな塊は腸管と腎臓だそうである(がんではない)。肝臓も見えている。 去年12月に撮ったMRI画像と比べて、がんは増えこそすれ減っていない。ラドン吸入だけでがんを縮小させることは無理なのか? ただ腫瘍熱が出なくなって体調がよいことから、がんの活動が止まっていることは間違いない。主治医も「いままで増えてきたがんが休止している」ことを認めている。 今日血液検査してその結果を画像とともにオーストラリアの医師に送ってPSMA/Lu治療の適性を判断してもらう。治療可能となればいよいよ海外渡航である。 「標準、何回治療するのですか?」 「3回から4回です」つまり4回、オーストラリアに通わないといけない。 ただ、渡航開始するまで時間がかかるので、その間、治療をやめてしまうと、またがんどもが元気になってくるおそれがある。そこで、つなぎとしてのラドン吸入を続けることは必要である。次のサイクルのラドン吸入24回分を予約した。 主治医のいうところでは、「複数回のPSMA/Lu治療でがんを徐々に縮小させて、その後はラドン吸入を続けて維持を図りましょう」とのこと。「徐々に縮小」とはとても耳に優しい言葉だ。何もしない緩和治療よりも、こちらの方が期待が持てて断然よい。結果うまくいくことを願って・・・