不規則な食事パターンが乳がんと前立腺がんに及ぼす影響 2021年03月26日
「不規則な食事パターンが乳がんと前立腺がんのリスクに及ぼす影響(MCC-スペイン研究、2008年~2013年)」 https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/ijc.31649 要旨: 「現代の生活では、不規則な睡眠と食事がよく行われています。本研究では、ライフスタイルと睡眠のタイプ、朝または夕方の活動との相関性を考慮して、食事のタイミングが乳がんおよび前立腺がんのリスクに関連しているかどうかを評価しました。この分析では、夜勤で働いたことがない872例の男性と1,321例の女性の集団を対照群として、621例の前立腺がん患者と1,205例の乳がん患者を分析対象にしました。被験者は、食事のタイミング、睡眠、睡眠のタイプについてインタビューを受け、食物摂取頻度のアンケートに回答しました。 夕食直後に睡眠に入る被験者と比較して、夕食後2時間以上たって睡眠に入る被験者は、乳がんと前立腺がんを合わせたがんリスクが20%減少しました。午後10時以降の夕食と比較して、午後9時前に夕食をとっている被験者でも同様の傾向が観察されました。日中の食事パターンの順守、特に最後の食事と睡眠の間の長い間隔は、がんのリスク低下と関連しており、食事とがんの研究でタイミングを評価することの重要性が強調されます」 私の感想: 夕食後、食べた炭水化物が消化されるにつれて血糖値が上がってくるが、それに応じてインスリンが出て余った糖を筋肉や肝臓に蓄える、という作業が行われる。それによって、血糖値はだんだん下がり、寝るときには、相応に低い値となっているはずである。ところが、遅い時間に夕食を摂ると、血糖値の下がる暇がなく、寝ている間に前立腺がん細胞や乳がん細胞に糖をたっぷり横取りされる、という事態になる。 そういえば、夜間勤務の多い看護師さんに乳がんが多いという話を聞いたことがある。